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映画シビル・ウォー/キャプテン・アメリカのあらすじ・感想・ネタバレレビュー【ヒーローのタブーに触れる良作】

 シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

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 シビル・ウォー/キャプテン・アメリカのキャスト・評価

 

出演: クリス・エヴァンス, ロバート・ダウニーJr., スカーレット・ヨハンソン, セバスチャン・スタン, アンソニー・マッキー
監督: アンソニー AND ジョー・ルッソ

評価:90点/100

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカのあらすじ

人類の平和を守るためのアベンジャーズによる戦いは、全世界に拡大。
多くを救う反面、その人的・物的被害は膨大なものになり、ついにアベンジャーズは国際的な政府組織の管理下に置かれる事態に。
一般市民を危険にさらしたという、罪の意識を持つアイアンマンことトニー・スタークと自らの行動は自らが決めるべきという信念のキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースは、それに強く反発する。
彼らの対立が生み出す一触即発の緊張の中、壮絶なテロ事件が発生。
犯人として、キャプテン・アメリカのかつての親友ウィンター・ソルジャーことバッキーが指名手配された。
“過去"を共にした無二の親友か、未来を共にするはずのアイアンマンら仲間との友情か。
ふたつの絆で揺れるキャプテン・アメリカの決断は、最強チーム<アベンジャーズ>を二つに引き裂く“禁断の戦い"を告げるものとなるのだった…

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカのネタバレ感想

 キャプテンアメリカの3作目という話ですが、もうほとんどアイアンマンと五分五分なので結局アベンジャーズ作品に統合したほうがいいのでは?と思う作品です。

アベンジャーズがあまり好きではないのですが、この作品はこれまでのヒーローものを払拭するいい作品だと思います。

 本作の論点の中心はアベンジャーズの強大すぎる能力です。

個人として持っているには兄弟すぎる力は大都市やひとつの国家を崩壊させるだけの能力を持っているので、それを国家が管理しようという筋書きです。

個人が核爆弾を持つようになったらそりゃ確かに保護観察になるよな、というのと同じ話ですね。

そもそも、こういった武器を開発して政府を通さないで個人に渡したりしてる彼らは完全に法に触れているような気がするのですが、、、、、、それは置いておいて。

昔ウルトラマンを見ていて巨大化するウルトラマンが敵に倒されて、ビルにつっこむところを見ていると、絶対に怪獣よりもウルトラマンに殺されている人のほうが多いのではないかと思いました。(しかも怪獣個々よりも絶対にウルトラマン1人の類型が圧倒的に多いはず!)

つまりそのウルトラマンに殺された人たちがウルトラマンを逆恨みするという話です。

たしかに宇宙から敵が来たからすぐに「よし、ニューヨークを爆撃だ」とはならないですよね。

まずは市民の避難が最初、そこから始めて敵の撃破が二の次なのでしょうがそれをやるには統制された軍隊が必要でアベンジャーズも組織に帰属する(国際連合)しかないのでしょう。

こういったヒーローもののタブーに触れているのが本作なのです。

なぜアイアンマンとキャプテンアメリカはわかりあえないか

 本作ではアイアンマンとキャプテンアメリカがそれぞれの主張を通して対立します。

そりゃそうですよね。

資本主義の産物であるアイアンマンと帝国主義の申し子のキャプテンアメリカでは、同じアメリカに属していても考え方はイスラム教と仏教くらい違います。

もう少しいえば、アイアンマンは形式的な民主主義と攻撃的な資本主義の矛盾の間に生まれた「イケイケドンドンだけど、周りの空気をしっかり読む、忠実な犬」

キャプテンは戦場で兵士として、常に現場判断、個人の正義と国への忠誠心を持ってとにかく悪を見定めて戦う「自分を絶対的ヒーローと思い、社会の矛盾にはついていけない兵士」

なんだか悪口みたいになりますが、悪くは言っていません、二人とも大好きです。

でもこれだけ聞いても絶対に二人は合わないことがわかります。

もっとわかりやすく言えば、アイアンマンにとっての敵は民主主義社会にとっての相対悪であり、キャプテンにとっての敵はキャプテンが見定める絶対悪なのです。

絶対悪というのは個人の主観の中でしか生じません。複数の人間が判断すれば必ずズレが生じて絶対悪ではなくなってしまうからです。

そもそも正義や悪に関する考え方が180度違う彼らは、考え方が違うのだからそりゃ無理だよね、と言う話。

彼らの考え方ではかぶる場合もありますが、どちらか一方にとっては悪だが、どちらか一方は悪ではないということが生じるからです。

それが今回のバッキーの例なのです。

バッキーは悪人かそうでないか

 ウィンターソルジャーことバッキーは悪でしょうか。

彼は操り人形として暗示により殺人兵器へと変貌します。

彼の意思ではないですが、人を殺しているのも事実です。

例えば鷹匠が鷹を使って人を殺したら、その鷹は有罪でしょうか。

今回のズレの一つはここにあり、悪というのは民主主義によって決まる(=たとえば多数決)のであるというアイアンマンと、悪というのは誰かが見極めなければならないというキャプテンの立場は大きく違います。

増して、情報の保有量に差がある国際連合の面々が正しい判断をできるとは限らないというのがキャプテンの考え方です。

どちらも正しいですが、私も資本主義の犬、民主主義の奴隷ですのでアイアンマンの考え方をまずは支持します。

キャプテンの自身で正義を見極めるというのは、まさにナチスのヒットラーがやっていたことですから帝国主義に陥りやすいですから。でも理屈でない絶対的正義は理想なので、映画の中ではそちらをどんどん、追求してほしいですね。

 

シビルウォー/キャプテン・アメリカの最後に

最後はキャプテンがまさかのアウトローのダークヒーローへ転身するというラストでした。

社会に迎合しないということはつまりアウトローになるしかないですが、キャプテンアメリカがアウトローとはなんとも皮肉な話です。

24のジャックバウアーといい、こういう人たちはなぜアウトローに落ちたがるのか。。。。

そもそもアメリカ人がパニッシャーみたいなダークヒーローを大好きすぎるのが問題ですね。

ヒーローもののタブーにするどく切り込む本作はとても楽しく見ることができました。

ダークナイトほどの重さがないですが、適度に軽く、見る人によっては重厚間を持たせるいい作品だと思いますのでぜひごらんください!