映画インブレッド(INBRED)のあらすじ・ネタバレ感想【閲覧・グロ注意!】

※インブレッドはグロ表現が多く過激なので苦手な方はご遠慮ください

 インブレッドの評価

★★★★★

スプラッタ映画としての一つの完成形。

個人的に大好きな作品です。

インブレッドのあらすじ

ある週末―。人里離れたヨークシャーの田舎に、ボランティアの社会奉仕活動として連れ出された4人の少年犯罪者たち。学校に放火したティムと、ピッキング犯のゼブ、乱暴者のドワイト、そして無口な少女サム。保護観察官に引率された彼らが辿り着いたのは、なぜかカーナビには存在しない鄙びた村だった。かつては石炭鉱業で栄え、隔離施設があったと噂されるその場所は、今や邪悪な愉しみに浸る異常者たちが住む悪魔の巣窟に姿を変えていた。ふとした諍いから、村人に追われる身となった彼らは、次々に捕らえられて血塗られた惨劇の晴れ舞台に上げられる。肉切り包丁による生首早切り、顔面馬蹄スタンプ競技、胃袋の限界に挑む糞尿飲みガマン大会?。趣向を凝らした殺戮ゲームに熱狂喝采する村人たち。一度踏み込んだら二度と生きては出られない魔村で繰り広げられる、前代未聞の“殺人オリンピック”。この恐怖、次はあなたの身に振りかかるかも…。

インブレッドのネタバレ解説

イギリス発のスプラッターホラー「インブレッド」

お気に入りのスプラッタ作品の一つです。

監督は無名ながらもシンプルで残酷な物語に仕上げています。

これまでスプラッタ映画も数多く見てきました。

グリーンインフェルノ・ホステル・ムカデ人間2・マーターズ・ハイテンション、、、どれもとにかく重い!

宗教色がとても強かったり、死にたくないという悲壮感がたっぷり詰まっているものばかりで、とても暗くなるのです。

でも本作はそんなスプラッタ系の映画の中でもポジティブな面を持っている作品なのではないかと思っています。

インブレッドを振り返って

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冒頭では突然脈絡なく、3人の男女が出てきます。

飲み物をほしがる召使いが、飲み物をもらえず、貴族っぽい人たちを切り刻みます。

冒頭からすごいアクセルの入れようです。

スプラッタファンからすれば、まあこれが本編と関係あろうがなかろうが、おいしい場面です。

そしてそれを見ているのは、なんとこれから切り刻まれるであろう人たちなんです。これがなんとも皮肉で見終わった後にぷっと吹き出してしまう感じです。

そんな彼らが車を走らせていると、子供たちが一人の人間を磔にして遊んでいます。

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本当に殺しているかはわかりませんが、いじめのレベルでないことは明らかです。

非常に地味なカットでうっすらとしか見えませんでしたが、明らかにこの村がヤバイということの雰囲気作りに一役買っています。

冒頭のスプラッタといい子供たちといい、はじめの掴みはばっちりでした。

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そして、今回の犠牲者たちを改めて紹介しましょう。

ソーシャルワーカーが2人と不良少年少女が4人で合計6人。

さて、こいつらがどのように殺されてるかが楽しみでしょうがありません。

ですが、焦らないでください。

まだまだ、殺人ゲームはお預けです。

今回のハンターたちを紹介したいと思います。

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もうやばすぎるでしょ、このバー。

通常だとバイカーとかいかつい人たちがいるのも怖いけどとにかく不気味です。

別に残酷なシーンがあるわけでもなく、とにかくいるメンバーが歯抜けだったり、不潔だったりとどうしても友達になれそうな奴らではありません。

中には明らかに頭がおかしい奴らもおり、くる場所を間違えちゃった感じがあります。人は見た目が9割と言いますが、彼らの場合は100%見た目と実際が一致しています。

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そんな中でこのソーシャルワーカーのバカがまたいい味出してる。

ごはんないの?うちはないよ。

豚皮チップスならあるよ⇒クソマズイ!

もうこのやりとりだけでお腹いっぱいなんです。

ありがとう!クソキ〇ガイどもがしっかりとガン首そろえて集まってバカを翻弄する。見ていてかわいそうどころか、不気味な雰囲気で心が満たされてきます。

ちなみにこのバーの壁には色々な絵が飾ってあって、この後の大事な役割になります。

壁の絵にご注意

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彼はこの後こうなります。

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そして、このアホどもは翌日ボランティア活動に戻ります。

その光景がこちら

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ねえ、本当にバカなの?ダサすぎるでしょ。

このおっちゃんに任さていると本当に人間としての尊厳をどんどん失っていきます。

もう一人のおばさんも全然おっちゃんを止めることなく「私にはSサイズをちょうだい」とか若干火に油を注いじゃってるし。

実はこの映画のすごいところはこのバカどもが拷問されようが殺されようが、若干楽しんでしまうところ。

それは彼らが真面目優等生を装う感じが漂っているから。

クソまじめで社会常識を教科書だけで学んできたようなソーシャルワーカーが、教科書じゃ教えてくれない異常者たちに翻弄されるのは実に気持ちいいんです。

そして実は本作でもかなりやばい画がこれ

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廃墟となった電車整備場で拾ったエロ本はなんと動物の顔でアイコラした写真集。

これはやばすぎる。

グロには耐性がある私でもこの感性だけはやばすぎて何度か巻き戻してしまった。

おそらく獣姦の部類での話なのだろう。

若い女性がいないこの村では男性がの性のはけ口は獣であることを物語っている。

さて、このシーンを覚えているだろうか。

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変態野郎がパンツからニンジンを出しているシーンである。

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はじめはなんだこれ?と思った人もいると思うがこれこそまさに獣姦の証拠でもある。

つまり、彼らは動物にこのニンジンを咥えさせていると言えるだろう。

バター犬も真っ青である。

観客ももはや動物の仮面をつけているのでこれもまさに獣との一体化を表しているのだろう。

残酷な描写の連続

さてさて、ここからが残酷なグロシーンが連続してくる。

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まずは馬による拷問

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そして糞尿の散布機による拷問

この2つが本作最大の見せ場であり、山の頂上であると言えます。

裏では脱出劇などもありますが、「これを見にきた」という人たちが多いのでしょう。

映画「道化死てるぜ」ばりの細かい演出に近い最高の演出だったと言えるでしょう。

シンプルなわりにしっかりともったいぶりながら映像はすすでいきます。

そして後半は村人VS生き残り衆です。

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とにかくメンバーがどいつもこいつも潜在能力高すぎです。

そして私が大好きなシーンがこちら。

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彼らは逃げたソーシャルワーカーがいつ罠にかかるかを賭けています。この不謹慎感がたまらず大好きなんです。

この後もこの黒塗りのやつが天才的なギャンブルセンスで相手を追い詰めます。

あとは残りのやつらをしっかり詰将棋のように殺していって、ゲーム終了です。

ラストの彼らは本当にかっこいいです。見てやってください。この後ろ姿。

こんなにイカレたやつらをかっこいいと思ってしまうのは私だけでしょうか?

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まるで7人の侍のような威風堂々とした後ろ姿。

一仕事やってやったぜ!という感じで、私にとってのアベンジャーズです。

インブレッドの魅力は?

とにかくグロいのですが、それぞれの世界観やキャラクターに特徴があるのが素晴らしい作品だと思っています。

単に殺人鬼がいるのではなく、街ぐるみで頭がおかしく、それに翻弄される人たちがバカばかりという殺す側も殺される側もパーフェクトな作品だと思っています。

笑えない展開なのに、どこかバカバカしさや、ニヤっとしてしまう作品なのです。

最後に

グロい中でも世界観がしっかりしており、一つのスプラッタホラーの完成形だと思っています。

重い!暗い!というスプラッタ映画に飽き飽きしている方にはぜひともどうぞ!

似ている映画には「道化死てるぜ!」があるかと思います。

あれが気に入った人はこちらも気に入るはずです。

ぜひともスプラッタが好きな方はご覧ください。